税務調査について

SOSフクオカ・税理士の平河です。
皆さん税務調査って知ってますか?
そうです。
税務署の方が来て、何から何まで調べられるアレです。
税務調査が入ったことがある方はどんな雰囲気か分かると思いますが、入ったことが無い方向けに、「税務調査に対するよくある誤解」について、今回は書いていきたいと思います。
その前に、今回税務調査をテーマに選んだ理由について少しお話しておきます。
ときどき私のところに…
・今まで税理士さんに頼んでいなかったのですが、今度税務調査が入ることになって。不安なので立会をお願いできますか?
・先日税務調査が入って多額の追徴課税が発生してしまい・・・・相談にのってもらえますか?
こういう相談があります。
不正をしている場合はともかく、
・真面目に経営しているのに税金に対する知識が足りなかった
・雰囲気にのまれて、調査官の言われるまま、自分の意見を主張できなかった
・書類が不足していたため事実を証明できなかった
こういう理由で追徴課税が発生してしまったというケースもあります。
税務調査は通常3年分確認されます。
1年間なら大した金額でなくても3年分まとめてとなると、大きな金額となってしまいます。
詳しく知る必要はないですが、「税務調査とはどんなものか」何となく知っておいて、安心して経営できるよう準備をしておきましょう。
税務調査は、管轄の税務署から調査官が1~2名やってきて、10時~15時頃まで現場に滞在し、2日~3日かけて行われます。
●調査される書類
・申告書
・帳簿書類
・通帳
・請求書
・領収書
・契約書
・見積書
・組織図
・給与明細や源泉徴収簿
・議事録
など、取引に関する様々な書類を確認されます。
たった数日で、3年分の内容を全部チェックするのは不可能なので、あらかじめ申告書を見て重点的にチェックするポイントを絞っていたり、会話の中でポイントを絞って書類をチェックされます。
●よくある誤解①「領収書や請求書があればOK」
税務調査は、「領収書や請求書と帳簿が一定しているかどうか」というチェックがメインではありません。
(もちろんここが間違っていれば問題ありですが)
むしろ、それより前の段階・・・
・契約が成立するまでの流れ
・商品を仕入れて販売するまでの流れ
・誰がその取引の責任者で誰が取引に関する書類を作成しているのか
・取引金額は何をもとに決まるのか、誰が決めるのか
・その仕事に取りかかった日はいつで、完了した日はいつなのか、納品した日はいつなのか
・現金を管理しているのは誰で、どのように管理しているのか
・外注先はどんな仕事をしていて従業員との違いは何か
など、経営者や経理担当者への聞き取りと、書類をもとにチェックされます。
不正をする人達は手の込んだことをするものです。なので、領収書や請求書という表面的なところだけを見ても不正は見抜けません。請求書や領収書と帳簿が一致しているのは当然で、むしろその前の段階をチェックされます。
●よくある誤解②「調査官に素直に従っておいたほうがいい」
調査官は不正を見つけて正すのが仕事なので、どうしても疑ってきます。
だからと言って、書類の提示を理由なく断ったり、聞かれたことに答えなかったりするのは、調査が長引いたり余計に疑われたりと、良いことはありません。
「素直に従うのが間違い」というのは、「主張すべきことはきちんと主張しましょう」ということです。
例えば「この飲み代は経費になりません」と調査官と言われたとしても、それが本当に事業に関係するのであればきちんと主張しましょう。それが経費かどうかは、経営者自身が一番わかっているはずです。
飲み代は小さな例ですが、積もれば大きな金額になりますし、紹介料など第三者から見ると内容が分かりづらい項目だけど金額が大きいものもあります。
嘘はダメですが、調査官が間違っていると少しでも思うことがあればとことん主張しましょう。
書いてみて、思った以上に「楽しくない内容」で、大変恐縮ですが・・・ ぜひ何となくでも税務調査について知ってもらい、「真面目にやっているのに余計に税金を払う」ことのないよう、準備しておきましょう。
判断材料で最も重要なのは書類です。
余計な疑いをかけられないよう、書類は日ごろからきちんと準備しておきましょう。
SOSフクオカには税理士以外にも様々な専門家がいます。
不安なことがあればぜひ、それぞれの専門家に意見を求めてみましょう。
様々な業種の気さくなメンバーが集まっているので、きっと「相談しやすい」と感じて頂けるはずです^^

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