貸した金 返せよ!
SOSフクオカの弁護士の有馬純也です。
昨今の福岡では、金塊やら3億円強盗やらと、お金の話題が尽きないですね。
ということで、今回はお金の話。
(ウルフルズの『借金大王』をBGMにしてお読み下さい。)
友人に100万円を貸したけど、期限になっても返してくれないんです。
催促しても、もうちょっと待ってと言われるばかりで…
どうしたら返してもらえますか?
よくある相談です。
まず第一に、友人に大金は貸さないこと。
大金の貸し借りは友人関係を崩す発端です。
通常、借入をする順番は、銀行系⇒消費者金融⇒身内⇒友人です。
そもそも、友人に金を借りに来る時点で、他の人が貸してくれないほどに資金繰りに詰まっているのではないかと想定すべきです。
もし友人から多額の借金を申し込まれたら、何故必要なのか?いまどんな状況なのか?をしっかり確認しましょう。
貸したお金が焼け石に水になるようなら、弁護士に債務整理を相談するよう勧めてあげて下さい。
いろんな事情で友人に大金を貸すこともあるでしょう。
お金を貸すときには、借用書を作ってくださいね。
貸すときには、後で揉めるなんて考えてないでしょうが、もし後で揉めたときには借用書がモノを言います。
借用書がないのをいいことに、借りた覚えは無いと言い張る厚顔無恥な人だっていますので…(仲の良かった人でも、追い込まれると豹変します)
借用書を作る時間がないときは、紙切れに書いてもらうだけでもいいです。
例えば、「○○様 本日、貴殿から100万円借りました。平成29年8月末日までに返します。平成29年6月8日 △△ 印」と。
書面も作れないこともあるかもしれませんが、そんな時でもせめて振込にしてください。
振込ならお金のやりとりが通帳でわかるので、後でも揉めてもなんとかなります。
できたら担保も取りましょう。
個人の貸し借りで不動産に抵当権をつけることはあまりないでしょう。
高価な時計などを担保として受け取るのもいいでしょう。質入れと一緒です。
一番は、保証人をつけてもらうことです。
保証人がついていると、保証人に迷惑をかけたくないという思いから、任意に返済してもらいやすくなります。
保証人が会社員だったりするとなお良いです。給料の差押でちょっとずつでも回収できます。
保証人をつけるときには、保証人の実印での押印と印鑑登録証明書をもらったほうが安心です。後から、自分は保証してないという揉めごとを防ぐことができます。
もし揉めてしまったら…
裁判を提訴して、判決をとって、財産を差し押さえる。
これらの手続を弁護士に頼めば、弁護士費用がかかります。
弁護士に頼んで判決をとっても、相手に財産が無ければ差押えもできません。
費用倒れということもあります。
相手が破産してしまえば、まず回収できないでしょう。
お金を貸すときにはリスクはつきものです。
友人だからといって安易に信頼せずに、できるだけリスクを減らす対策をとりましょう。