仮想通貨の法的規制

SOSフクオカ 行政書士の緒方です。

本日は、近年何かと世間を騒がせている仮想通貨に関するお話しをさせていただきます。

平成29年4月から改正資金決済法等の施行に伴い、「仮想通貨」に関する新しい制度が開始されています。

仮想通貨が身近になりつつある中、仮想通貨に関する投資詐欺(偽コインや金融庁等公的機関の職員を名乗る者から勧誘等)も発生していますが、仮想通貨の交換サービスが適切に実施されるよう国が法整備を行いました。

具体的には、主に次の項目が法律で整備されています。

1.仮想通貨とは・・・(改正資金決済法で仮想通貨を定義

①不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米ドル等)

と相互交換ができる。

②電子的に記録され、移転できる。

③法定通貨又は法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)でもない。

2.仮想通貨交換サービスを行う業者に登録制を導入

金融庁・財務局の登録を受けた事業者のみが国内で仮想通貨の交換サービスを行うことができます。

金融庁のHPを見ますと登録業者一覧があります。現在16業者が登録されています。

(以前、私がHPを見たときには、0でしたが・・・)

また、各業者が取り扱う仮想通貨の種類も記載されています。

余談ですが、平成29年3月31日以前(改正法施行以前)から仮想通貨交換事業を行ってきた業者は、みなし登録業者として、6ヶ月間登録が猶予されていました。新聞等に出てくるみなし業者とは元々事業をやっていた取引所ですね。

ちなみに行政書士の中には、仮想通貨交換事業者の登録申請業務を取り扱っている方もいらっしゃいます。許認可業務を行っている行政書士は、法改正によって、新しい仕事が誕生すること多くあります。ドローンの許可申請もその1つですが・・・。

2.仮想通貨交換サービス業者は、利用者に適切な情報を提供しないといけない

(仮想通貨の名称や仕組み、特性(法定通貨でない、価格変動のリスク等)、手数料等)

3.事業者と利用者の財産を分別して管理しないといけない。

事業者自身の金銭・仮想通貨と利用者から預かった金銭・仮想通貨を分けて管理する。

4.取引時の確認の実施 (マネーロンダリング対策)

口座開設時や一定額超の送金、交換など際、運転免許証など公的証明で確認をすること。

仮想通貨交換業者は、銀行等と同じように犯罪収益移転防止法(ゲートキーパー法)上の特定事業者に指定されましたので、取引時の確認義務や確認記録の作成、保存義務、疑わしい取引の当局への届出義務が課せられました。

今後、仮想通貨の取引をされる方は、国のチェックを受けた登録業者かどうかを確認しておくことが重要ですね。登録を受けていない事業者が日本国内に住んでいる方に対して勧誘を行うこと自体禁止されています。

ご興味のある方は、金融庁等の公的機関のHPをご覧ください。

Follow me!