所得税の所得って何?
確定申告の時期が迫ってきました今日この頃皆様お元気でしょうか。私は、福岡市博多区吉塚で税理士をやっております林田と言います。
前回のブログでは、ふるさと納税について書かせて頂きましたが、今回はそもそも所得税(法)がいう、所得って何だろうというタイトルで書いてみようかと思います。
とあるテキストには、「所得税法上の所得とは、個人について発生した、経済的利益を社会通念上『所得』と呼ぶ。」と書いています。
う~ん、正直わかりませんよねぇ。
そこで、所得税法は、その条文上に、「所得の種類及び各種所得の金額」(所得税法23条~)と「非課税所得」(同法9条)として、10種類の所得と非課税所得を記載しています。
つまり、それに当てはまれば、所得となり、所得税の対象となるということですね(非課税所得は所得にはなるけど、所得税が非課税ということです)。
それでは、所得税法にはどういう項目が書いているかと言いますと、
- 利子所得
- 配当所得
- 不動産所得
- 事業所得
- 給与所得
- 退職所得
- 山林所得
- 譲渡所得
- 一時所得
- 雑所得
という項目で区分されています。
本当に簡単に説明しますと(これが全てだと思わないでください)
- 利子所得は、銀行にお金を預けている際に付く、いわゆる利息です。(しかし、この所得は、源泉分離課税といいまして、銀行等が勝手に所得税を納め、そこで納税が完結してしまい、この所得を申告することは通常ありません。)
- 配当所得は、株式会社等から得られる配当金等のことを言います。
- 不動産所得とは、アパートを他人に貸した際に入ってくる家賃等をいいます。
- 事業所得とは、会社形態で設立はしていないけど、個人としていわゆる商売をして儲けたお金のことをいいます。
- 給与所得とは、読んで字のまま会社勤めの人が貰う、給料等のことをいいます。
- 退職所得とは、会社等を辞めた際に貰える人は貰える、退職金のことをいいます。
- 山林所得とは、山を持っている人が、木を伐採して、その木を売った際に入ってくるお金のことをいいます。
- 譲渡所得とは、何か物を他人に売った際に入ってくる儲けのことをいいます。
- 一時所得とは、一時に急に入ってきたお金で、具体的には、生命保険の満期の際戻ってくるお金等をいいます。
- 雑所得とは、上のどれにも当てはまらない所得です。具体的には、国から貰える年金が典型例となります。
- 所得税は課されませんが所得ではある非課税所得には、通勤手当(一定の範囲や条件あり)や遺族年金等があげられます。
以上、イメージが出来るくらいの簡単な説明となりましたが、結局は、個人として、得たお金のほとんど全てが、所得となることがわかって頂けましたでしょうか。
それを、説明するのに必ず出てくる話としまして、泥棒で得たお金も所得であると言われています。
サラリーマン限定の人の話ですが、給与等の所得以外の所得が合計20万円を超えない場合は、その他の所得は申告しなくて良いという制度はありますが、それ以外の所得がある人は、基本的に申告をすることとなりますので、確定申告をお忘れなくお気をつけ下さい。
それでは、皆様良いお年をお迎えください。